夜にねんかかる<ワークショップ・交流会>も今夜で最終回です。
そんな大事な最後の夜に泥棒がやって来た!
無事に終わるか最終回!?
形 を く だ さ い
「私に形をください」
今日は、少しまじめな話をしました。
どうして、形をくださいなのか、私が泥棒なのか、一番緊張していたのは泥棒の私です。(肩にかかっている布は泥棒の風呂敷)
でもことが上手く進む事を重視しているわけじゃない。
私もすべてが初めてで、やりながら考えたいと思っていた。
私が絵を描くときに感じる、色と形の話、物のイメージと形。
伝える言葉は、自分が実感できている事でしか伝えられない。
ワークショップは苦手だけど、やるなら自分の言葉で、今感じている事をやるしかない、と思っている。
そして今日は、ワークショップ<交流会の気持ちでいて、みんなが楽しかったって思ってくれたらいいな、とそれだけを考えていた。
選んだ色のイメージの数字から席順を決めるところ
今日のキーワード「私達角形」
私達がそれぞれ点だとしたら、間を線で繋ぐイメージです。
円になってグルグル次の人に描く紙を回します。休む暇はありません。
最後の人は最初の人の線に繋げてね。
ルールもその都度変えます。
たちうお
全ての形は、参加者全員の描いた一辺一辺で繋がって出来ている。
パステルで汚れた指を擦り付ける(一石二鳥)のモアモアが気に入った。
10人分のモアモア。
「みんな~指はきれいになりましたか?」
たくさん描いた。100枚を超える。
みんなが笑ってて嬉しかった。
一度、迷走してなぜか私の似顔絵を描くコーナに。
参加者からも「えっと、武内さんをフツーにデッサンするって事ですか?」という疑問にはっとしましが、まぁ、最終回だしいいよね!
みんなやたら、私のタラコ唇を強調して描くな、と思ったら、そうでした。今日の私は泥棒(黒ひげ)でした。
さあ、いよいよ泥棒がかっぱらいに来る時間です。
参加者の皆さんは、手を洗いに行ったりして見て見ぬふりをしていてくれました。(泥棒に優しい人達です)
盗んだ形を風呂敷にくっつける。
どうして私は形が欲しいのか。形って自分のなんなのか。どうして好きと嫌いがあるんだろう。全てはどこからくるのだろう。
絵は教えるものでも教えられるものでもない。自分の中から出てくるものだと思っている。
でも、もしも、この先自分の制作でヒントになるものが見られるのなら。
そう思って、頑なに閉ざしていたドアを少し開けてみた。
みんなと記念写真を撮ったりして、気分はすっかり卒業式です。
参加してくれたみなさんが今日、ここで何をしたかを人に説明するのは難しいと思います。
私もできません。
町の広報の西平さんも「どんなふうに記事を書けば伝わるのかわからない。」と頭を抱えつつ「楽しかった。」と言ってくれて嬉しかった。
内容は忘れて大丈夫です。
でもいつか、ここにいるみなさんの中で、「泥棒の時お会いしましたよね。」とか「泥棒の際はどうも。」とかって一瞬でも思い出してくれれば嬉しいな。
忘れてほしくないな。今、これを書きながらそう思いました。
私も忘れたくない。
夜にねんかかるもこれで終わりです。
たった、四回だったけど長かった。ずっと自分には何ができるのだろうと考える日々だった。
ここは小さな実験室。自由にさせてもらって感謝しています。本当にみなさんのおかげです。
ありがとうございました。
エンディングテーマ
形をください
今、わたしの願いごとが
かなうならば
形がほしい
この背中に鳥のように
白い形
つけてください
この大空に形をひろげ
飛んでゆきたいよ
悲しみのない自由な空へ
形はためかせゆきたい
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その夜