20150821

夜にねんかかる 最終回 「形をください」

2015/8/20 木.


夜にねんかかる<ワークショップ・交流会>も今夜で最終回です。

そんな大事な最後の夜に泥棒がやって来た!
無事に終わるか最終回!?



 形 を く だ さ い  



「私に形をください」

今日は、少しまじめな話をしました。
どうして、形をくださいなのか、私が泥棒なのか、一番緊張していたのは泥棒の私です。(肩にかかっている布は泥棒の風呂敷)



自分が混乱しないように、プログラムを立てた。

でもことが上手く進む事を重視しているわけじゃない。
私もすべてが初めてで、やりながら考えたいと思っていた。



私が絵を描くときに感じる、色と形の話、物のイメージと形。
伝える言葉は、自分が実感できている事でしか伝えられない。




ワークショップは苦手だけど、やるなら自分の言葉で、今感じている事をやるしかない、と思っている。

そして今日は、ワークショップ<交流会の気持ちでいて、みんなが楽しかったって思ってくれたらいいな、とそれだけを考えていた。


選んだ色のイメージの数字から席順を決めるところ



今日のキーワード「私達角形」
私達がそれぞれ点だとしたら、間を線で繋ぐイメージです。



円になってグルグル次の人に描く紙を回します。休む暇はありません。
最後の人は最初の人の線に繋げてね。




ルールもその都度変えます。





たちうお


全ての形は、参加者全員の描いた一辺一辺で繋がって出来ている。





パステルで汚れた指を擦り付ける(一石二鳥)のモアモアが気に入った。




10人分のモアモア。
「みんな~指はきれいになりましたか?」



たくさん描いた。100枚を超える。
みんなが笑ってて嬉しかった。



一度、迷走してなぜか私の似顔絵を描くコーナに。
参加者からも「えっと、武内さんをフツーにデッサンするって事ですか?」という疑問にはっとしましが、まぁ、最終回だしいいよね!




みんなやたら、私のタラコ唇を強調して描くな、と思ったら、そうでした。今日の私は泥棒(黒ひげ)でした。




さあ、いよいよ泥棒がかっぱらいに来る時間です。





参加者の皆さんは、手を洗いに行ったりして見て見ぬふりをしていてくれました。(泥棒に優しい人達です)




盗んだ形を風呂敷にくっつける。



どうして私は形が欲しいのか。形って自分のなんなのか。どうして好きと嫌いがあるんだろう。全てはどこからくるのだろう。


絵は教えるものでも教えられるものでもない。自分の中から出てくるものだと思っている。
でも、もしも、この先自分の制作でヒントになるものが見られるのなら。
そう思って、頑なに閉ざしていたドアを少し開けてみた。





みんなと記念写真を撮ったりして、気分はすっかり卒業式です。



参加してくれたみなさんが今日、ここで何をしたかを人に説明するのは難しいと思います。
私もできません。
町の広報の西平さんも「どんなふうに記事を書けば伝わるのかわからない。」と頭を抱えつつ「楽しかった。」と言ってくれて嬉しかった。


内容は忘れて大丈夫です。

でもいつか、ここにいるみなさんの中で、「泥棒の時お会いしましたよね。」とか「泥棒の際はどうも。」とかって一瞬でも思い出してくれれば嬉しいな。



忘れてほしくないな。今、これを書きながらそう思いました。
私も忘れたくない。




夜にねんかかるもこれで終わりです。
たった、四回だったけど長かった。ずっと自分には何ができるのだろうと考える日々だった。


ここは小さな実験室。自由にさせてもらって感謝しています。本当にみなさんのおかげです。
ありがとうございました。






エンディングテーマ
形をください

今、わたしの願いごとが
かなうならば
形がほしい

この背中に鳥のように
白い形
つけてください

この大空に形をひろげ
飛んでゆきたいよ
悲しみのない自由な空へ
形はためかせゆきたい











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その夜